慶應義塾大学SFC 2016年情報入試を振り返って

合格者座談会

Vol.4 SFCの小論文対策

読書は重要。添削も有効

中野先生:小論文はいかがでしたか。

 

熊谷さん:僕は、小論文は絶対的な採点基準がないので、気に入られれば高い点数をつけてもらえると考え、小論文で勝負しようと考えていました。

 

堤さん:僕も、小論文で差をつけたいと考えました。

 

中野先生:SFCの小論文で高得点を取るには、論理的な文章構成力が必要ですよね。

 

坂上さん:それもあると思いますが、発想が勝負だと思います。まずテーマに何を選ぶかを問われ、それを論理的に説明できる力が求められていると感じました。

 

高城さん:僕は、AO入試もそうですが、環境情報は発想力が重視されるのに対し、総合政策は、問題発見、問題解決力が重視されていると思います。

 

熊谷さん:僕は、今年に関していえば、現状と過去を結びつけて考え、それを未来にどう生かしていくかを考える力が問われたと思いました。また、物事を多様な視点から見る力も大切です。

 

中野先生:その視点は、どうやって身につけたのですか。

 

熊谷さん:インターネットで小論文を指導してくれる方がいて、その方とネット上で議論したりしながら身につけました。

 

坂上さん:僕は、ただひたすら興味のある分野の本を読みました。週に1、2冊は読みましたね。あとは、第一志望が筑波大学だったのですが、英語の小論文対策で、結論を最初に書き、続いて具体例を書くなどの小論文の書き方の勉強をしていて、これがSFCの小論文でもかなり役に立ったと思います。

 

堤さん:僕は、ほかの大学の推薦入試のための小論文対策で文章力を鍛えました。添削は高校の先生にしてもらいました。僕も、いろいろな本を読みました。

 

高城さん:僕は、添削は、高校の国語の先生と、もう一人別の先生にしてもらっていました。知識のインプットとして予備校の小論文講座も受講していました。

 

小野さん:元々書くことは嫌いではなく、質・量ともに良好でしたが、質をより上げる努力をしました。塾で力がついたと思います。インターネットに載っていた様々な小論文対策も見ました。また高校で、いじめをはじめとする様々な現代社会に溢れている問題に接し、問題の原因を探して解決する道筋を考えさせられました。それが最終的にSFCの小論文の対策につながったような気がします。

 

中野先生:SFCは小論文で、問題発見・解決力などの底力を問うからこそ、情報入試が導入できるのではないかと思っています。

 

熊谷さん:僕は、入試の重心は小論にあると思います。学科試験を前提として、小論で勝負するっていうのが、SFC入試の正しい戦い方なんじゃないかと思います。

 

情報入試で入学する学生に期待される、ITで何かを成し遂げる力

中野先生:SFCの情報入試では、どんな学生が合格できると思いますか。

 

高城さん:情報の素養のある人が合格するのに加え、素養はあるけれど、これまで触れる機会がなかった生徒が合格する可能性があると思います。

 

坂上さん:情報の素養があり、かつ優秀な人が求められていると思います。例えば、今、人が行っている作業の流れを情報システムでどう置き換えられるか、具体的な技術的要素にからめて考えられる人がこれから多く必要とされると思います。そうした素養を測るのに、情報入試が役立つのではないかと思います。

 

熊谷さん:エンジニアには、自分がやりたいことをするためには自分で考えて、調べて、実行に移す力が必要だと思います。入試に際しても、情報入試があることを知って、それに向かって自分で準備できる人が求められていると思います。

 

坂上さん:エンジニアをまとめ上げてより大きなことを成し遂げるような人が、情報入試などで入ってくるようになるのかなと思っています。

 

中野先生:現在の情報教育は、社会的な側面が強すぎるように思います。情報技術の特性を知った上で社会的な面を扱うのならよいですが、知らずにいると意図せず不適切に扱ってしまう可能性があります。これからは高校の情報教育も、もう少しコンピュータサイエンス寄りにシフトしていくべきではないかと思います。その上で、SFCでは何をすべきかを落とし込んでいけば、ディプロマポリシーにしても、アドミッションポリシーにしても、もう少しはっきりして、受験生も情報で受けやすいのではないかと思います。

 

熊谷さん:そもそも、現在の情報教育は、情報という1つの箱の中に大きすぎるものを無理やり詰めているように思います。

 

坂上さん:現在の情報という科目は、技術的なものと社会的なものを組み合わせて何かを成し遂げる性質が強い学問だとは思うのですが、結果として、最終的にどういう人材を育成したいのか、取りたいのか不明瞭になっていると思うので、明確なゴールを定めておくべきだとは思います。

 

高城さん:その一方で、SFCの場合、不確実性を楽しむというか、「いろんなやつら来いよ」みたいなメッセージが大きいのかな、とも思いますね。

 

中野先生:なるほど。みなさん本日はありがとうございました。

 

おわり

 

◆慶應義塾大学SFC「情報」入試問題を振り返って

2016年度情報入試の各問題について〜入学者アンケート

大問ごとに出題内容や難しさ、さらには、受験対策などを記入してもらいました。

 

2016年情報入試問題解説

神奈川県立柏陽高等学校情報科教諭 間辺広樹先生

2016年度慶應SFC情報入試の特徴を解説すると共に、大問ごとそれぞれ、どのような対策が効果的かを考察しました。

 

文系の高校2年生が慶應SFC情報入試に挑戦

神奈川県立柏陽高等学校 情報科教諭 間辺広樹先生

2016年に実施された慶応義塾大学SFCの環境情報学部の入試問題を、2年生32名に解いてもらいました。その結果から今後の入試対策を考察します。

 

◆慶應義塾大学入試問題

2016年度 総合政策学部

2016年度 環境情報学部

 ※情報入試研究会のサイトより

●解答例はこちら⇒慶應義塾大学SFC情報入試問題を振り返る

 ※情報処理学会・情報入試研究会協力

 

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