高校教科「情報」スタート12年、今 現場が求めるものは…

情報処理学会第77回全国大会


高校教科「情報」がスタートして12年。高校生の8割以上がスマホを持ち、学校現場でも電子黒板やデジタル教科書の導入が進むなど、教科「情報」を取り巻く環境は激変しました。


2016年春には、2013年に改訂された学習指導要領のもとでの初めての入試が行われます。
このような中で高校の現場で先生方が必要としているものは何なのか。それに対してどのような支援が可能なのか。イベント企画をレポートします。(3/17~3/19京都大学吉田キャンパス)。

 

講演・パネル討論 『会員の力を情報教育の支援につなげる』には? 

(3月17日9:30~12:00)
情報処理学会情報処理教育委員会では、「情報処理学会教育ビジョン2011」を策定し、初中等教育における情報教育にどのように協力・貢献したらよいか、という視点で、様々な活動を企画・実施し
ています。大学の情報入試はその1つです。今回は、それがうまくいっているか、現場のニーズに合っているかということを客観的に見直し、今後の活動はどうあるべきかを考えるために、高校の先生を交えて幅広い観点から議論が行われました。

<司会>中野由章先生(神戸市立科学技術高校)
■講演1 「『情報教育の支援につなげる』ために我々は何をしてきたか?」
 久野靖先生(筑波大学ビジネスサイエンス系教授)
■講演2「『情報教育の支援につなげる』ために明らかにすべきことは何か?」
 西田知博先生(大阪学院大学情報学部准教授)   
■講演3 「『情報教育の支援につなげる』ために情報処理学会にどうして欲しいか?」
 田中規久雄先生(大阪大学大学院法学研究科准教授)
■実践報告1 「情報を「将来の学びの喜びを感じることができる教科」にするために」
 加藤和幸先生(金城学院高校[愛知])
■実践報告2 「砂場遊びの延長線上に、コンピュータでの情報教育を」
 田邊則彦先生(清教学園中・高校[大阪])

■パネル討論 「情報処理学会は情報教育のために何をすべきか」
<司会>

中野由章先生(神戸市立科学技術高校)
<パネリスト>
久野靖先生(筑波大学ビジネスサイエンス系教授)
西田知博先生(大阪学院大学情報学部准教授)   
田中規久雄先生(大阪大学大学院法学研究科准教授)
加藤和幸先生(金城学院高校)
田邊則彦先生(清教学園中・高校)

   
講演・パネル討論 「初等中等情報教育のあるべき姿」
:高校共通教科「情報」を中心に・次期学習指導要領改訂に向けて

(3月17日13:00~15:30)
現行の教科「情報」は、一定の意味はあるものの、時々刻々と変わっていく社会の情報化や子ども達自身の状況に対して、決して適切かつ十分な内容とは言えません。実施環境としても、校内のICT環境、授業時間数、教員数、教員の力量等々問題は山積しています。情報教育の現場の状況についての報告と、次期学習指導要領の改訂に向けてどのような声を上げていくべきか、という議論が行われました。
  
<司会>和田勉先生(長野大学企業情報学部教授)
■講演1「高校情報教育の現状と課題:学校現場から」
  竹中章勝先生(京都光華高校)
■講演2「高校情報科の指導体制の現状と教員養成の課題」
 小泉力一先生(尚美学園大学芸術情報学部情報表現学科教授)
■講演3「学会委員会から:情報教育の現場を見ていて」
 辰己丈夫先生(放送大学教養学部情報コース准教授)
■講演4「教科『情報』の現場からの報告~一教員の独り言~」
 坪内誠道先生(大阪府立柴島高校)

■パネル討論「初中等情報教育のあるべき姿・問題点・その改善に向けて」
<司会>

和田勉先生(長野大学企業情報学部教授)
<パネリスト>
久野靖先生(筑波大学ビジネスサイエンス系教授)
竹中章勝先生(京都光華高校)
小泉力一先生(尚美学園大学芸術情報学部情報表現学科教授)
辰己丈夫先生(放送大学教養学部情報コース准教授)
坪内誠道先生(大阪府立柴島高校)