2016年春 教科「情報」による一般入試を実施する大学アンケート

和光大学

1.入試方式・要項について

◆2016年春に「情報」を課する一般入試の試験日程・方式名と、各試験日程・方式の具体的な科目名、配点

  試験日程・方式名 試験科目名・配点
(1)  一般入試前期
2科目選択方式

英語、国語、数学、日本史、世界史、政治・経済、簿記・会計、情報(社会と情報、情報の科学)から当日2科目選択(配点各100


※ 芸術学科については、上記科目から当日1科目選択+実技(配点各100)も選択可能。

 

◆上試の各試験日程・方式で受験可能な学部・学科/コース/専攻名、募集定員

  試験日程・方式名 学部・学科/コース/専攻名
(1)  一般入試前期
2科目選択方式
【現代人間学部】
心理教育学科心理学専修(18)、心理教育学科子ども教育専修(8)、心理教育学科子ども教育専修保育コース(8)、現代社会学科(18)、身体環境共生学科(10)
【表現学部】
総合文化学科(40)、芸術学科(25)
【経済経営学部】
経済学科(45)、経営学科(45)
※ 上記募集定員には一般入試前期 英・国方式も含まれる。

 

◆上記の各試験日程・方式を開始した年次。2015年春以前から行っている場合は、旧課程での「情報」の科目名

  試験日程・方式名 開始年 旧課程の情報科目名
(1)  一般入試前期
2科目選択方式
2014年春 情報A、情報B、情報C

 

◆上記の各試験日程・方式の2015年春の志願者数

  試験日程・方式名 志願者数
(1)  一般入試前期
2科目選択方式
【現代人間学部】
心理教育学科心理学専修(34)、心理教育学科子ども教育専修(25)、心理教育学科子ども教育専修保育コース(19)、現代社会学科(31)、身体環境共生学科(23)
【表現学部】
総合文化学科(43)、芸術学科(25)
【経済経営学部】
経済学科(82)、経営学科(58)

 

◆2017年春の入試以降も「情報」で入試を行う予定

今年と同様に実施する予定である


◆和光大学HPの入試案内に関するページ

2.アドミッションポリシーについて

◆情報入試を始めた理由・背景

本学では、2009年度入試において、経済経営学部の一般入試選択科目に「情報」を新たに加えました。経済経営学部では、商業科・ビジネス科といった「商業に関する学科」から進学するものも多く、一般入試の選択科目に以前から「簿記・会計」を採用するなど、多様な選択科目を用意する方針をとっておりました。このため、高等学校において、普通教科「情報」が必修となったことを受け、検討を行い、遅ればせながら、採用を決定した次第です。


その後、2015年度入試より、経済経営学部以外の現代人間学部・表現学部においても、「情報」を選択可能とする制度変更を行いました。


◆情報入試で入学する学生に期待する資質

普通教科「情報」は、単にPCの操作にとどまらず、「情報活用の実践力」、「情報の科学的な理解」、「情報社会に参画する態度」という3つの分野から構成されています。本学は、現場体験学習の導入、学部学科を越えた専門科目履修、「共通教養科目」(一般教養科目)の重視など、創設以来、独特のカリキュラムを構築してまいりました。現代社会の諸問題・諸課題を教材として、実践的な学習を行っています。


このようなカリキュラムにおいて、文系・理系という枠組みを越えた複合的な科目である「情報」を深く学んだ学生は、入学後、円滑に学習活動を開始することができています。とくに、PBLの形態をとる授業においてこの傾向が顕著です。


情報入試で入学する学生には、情報分野にかかわって、知識、現代社会に対する関心、論理的思考、課題解決力等、バランスのとれた基礎学力および実践能力を期待します。

 

◆高校の教科「情報」で学び、身につけてきてほしいこと

上述のように、普通教科「情報」の3つの領域を総合的に学習してもらいたいと考えています。
そのうえで、あえてつけ加えるとするならば、文章を書く力、文書を作成する力は、アナログかディジタルかを問わず、大学における学習の基盤となるものですから、国語科とは異なるかたちで、情報科においてもぜひ訓練をしてもらいたいと思います。


◆[情報系の学部・学科について]
入学後の学業を鑑みた際に、受験において情報を選択してほしいと思われるか(その理由も)

本学では、2004年度に経済経営学部経営学科を経営メディア学科に改称し、2012年度にふたたび経営学科に名称を改めました。経営学科は情報科学分野の教員が多い学科です。2004年度は、経営学・簿記会計学・商学・マーケティングを学ぶうえで、情報および情報メディアに対する理解が必須であるとの考えから、名称を変更いたしました。そして、その後の教育のなかで、すべての専門科目において情報に関する要素が十分に定着したことを受け、「メディア」という名称を外すことといたしました。


このような経緯を考えますと、経営学科においては、一般入試において「情報」を選択する受験生がさらに多くなってもらいたいと考えています。


3.入学者に対する情報教育について

◆新入生の情報教育において、最も力を入れていること

PCの操作スキルに不安のある学生に対しては、「共通教養科目」(一般教養科目)に「コンピュータを学ぶ」等の実習科目を用意しています。また、同じく「共通教養科目」には、「情報と現代」等、講義形式の社会学系・社会情報学系の情報関連科目が設けられています。


各学科のカリキュラムにおいては、例えば、心理教育学科では、統計学の理論科目・実習科目、現代社会学科では、統計処理を含んだ調査実習、芸術学科では、情報デザインやCG、経営学科では、情報処理にかかわる実習科目などが用意されています。


全学的な科目および各学科の科目において、情報分野の各種の授業が行われていますが、いずれも実践的であることが特徴です。

 

◆ここ2~3年の新入生の情報スキル・リテラシーにおいて最も不足していると思われること

文章を書く力が乏しい学生が目立つようになってきています。PCの操作については、情報行動の中心機器がスマホという高校生が多いためか、数年前よりも、スキル・レベルが下がっている印象を受けます。



◆情報入試で入学した学生の特徴や入学してからの学業の成績、在学中・卒業後の実績について優れた点


一般入試の選択科目であえて「情報」を選択するということから、PCの操作スキルに長けているだけでなく、例えば、アルゴリズム・プログラミングといった情報処理の分野、データベース・情報システムといった経営情報の分野、ウェブデザインやCGなどのクリエイティブの分野、SNSやサイバー犯罪など社会情報の分野など、特定の分野を非常に深く理解している学生が目立ちます。本学における専門科目だけでなく、各種の資格試験の受験を勧めています。


4.出題内容について

◆情報入試の出題で、特に重視する領域(=〇)

1(〇)情報技術
2(   )情報のディジタル化  
3(   )コンピュータ 
4(〇)情報通信ネットワーク
5(   )プログラミング
6(〇)モデル化とシミュレーション
7(   )データベース
8(   )メディアの特徴
9(   )情報の表現と伝達 
10(   )コミュニケーション 
11(   )情報セキュリティ 
12(   )情報システム
13(〇)問題解決
14(   )評価と改善
15(〇)情報社会の課題 
16(   )情報モラル
17(   )法と責任
18(   )その他

◆解答形式

マークシートのみ 

 

◆[「社会と情報」「情報の科学」を科目指定せず実施する学部・学科について]
(履修科目による公平性の担保という意味で)出題予定の分野・領域

新課程・旧課程に共通する分野・領域を中心に出題します。


◆旧課程の普通教科「情報」(情報A・B・C)履修者に対する措置

上記の対応にとどまります。