事例315

超進学校!! 横浜翠嵐高等学校1年間の「情報Ⅰ」カリキュラム

神奈川県立横浜翠嵐高校 山﨑優佳里先生

ご本人提供
ご本人提供

本年度、2校目として横浜翠嵐高校に着任しました。本日は、「超進学校!!横浜翠嵐高校1年間の『情報Ⅰ』カリキュラム」というテーマで、本校に着任して感じたことなどを中心にお話ししたいと思います。

 

集中力・理解力が高く、演習や話し合いも大好き。コンピュータ操作はバラつきも

 

初めに横浜翠嵐高校についてご紹介します。

 

本校は、1学年9クラス規模の学校です。全日制普通科の学校で、2期制を採用しています。

 

本校の特徴としては、神奈川県より学力向上進学重点校の指定を受けており、そのため、多くの生徒が難関国公立大学への進学を目指しています。

 

 

本校の「情報Ⅰ」の授業は、2年生で「情報Ⅰ」を履修し、3年生には共通テスト対策などの「情報」の授業はありません。

 

また、教員1人で18コマ(9クラス)を担当し、チームティーチングは行っていません。授業は、主に大学入学共通テストに向けて、実習や演習を織り交ぜながら行っています。

 

 

授業中の生徒の様子は、とにかく集中力と理解力が高いです。また、演習問題などの問題を解くことが大好きで、話し合いなどグループワークも得意です。

 

一方コンピュータ操作は、得意な生徒もいれば苦手な生徒もいるので、他の学校と変わらない印象を受けました。

 

 

教科書の内容はなるべく早く進め、各時間の最後に共通テストとのつながりを意識させる

 

続いて年間の授業の流れです。前期中間試験までに、情報モラル、個人情報、知的財産権、2進数、デジタル化、論理回路などを、座学を中心に行います。その後、前期期末試験までに、情報デザイン、プログラミング(Python)を行います。

 

また、夏休み中に、プログラミングのオンライン教材を使って補填を行っておきます。

 

後期に入ってからは、中間試験までに、コンピュータの仕組み、ネットワーク、プロトコル、セキュリティを学習します。また、表計算ソフトを使ったデータの分析や、仮説検定などの統計分野の学習を行います。また、後期期末試験までに、モデル化とシミュレーション、データベースを行い、一通り教科書の内容が終わったら共通テスト演習を行います。このような流れで、なるべく早く教科書を進め、共通テストのための演習の時間を確保します。

 

※クリックすると拡大します。

 

1回の授業の流れです。本校は1コマ45分で授業を行っており、最初の10分から15分を使ってその日の授業内容を説明します。説明の際にはプリントなどは使用せず、スライドを使って説明していきます。

 

そして、次の20分から25分を使って、授業の内容を踏まえた実習やグループワークなどの演習を行って理解を深めます。

 

その際、生徒個人で考える時間を取った後に、生徒同士で共有する時間を取りながら演習を行い、生徒同士の共有が終わったら、教員が補足説明を行って理解を深めます。

 

最後の10分でまとめと振り返りの時間を取り、授業で分かったことなどをフォームに入力します。それと同時に、共通テスト形式(マーク形式)の問題を解き、その日の内容が共通テストでどのように出題されるのかを生徒自身が把握する、という流れになっています。

 

 

進学校の「情報」では、共通テストに向けた学習と情報活用能力の育成の両立が肝要

 

授業の教材は、紙のプリントは使用せず、全てPDFにしてGoogle Classroomで配信しています。生徒は、自己所有の端末を使って授業をしています。機種はChromebookやiPad、Windows端末など様々であるため、Googleのツールや、ブラウザーで使用できるツールを使って授業を行っています。

 

本校では、以上のような授業を行っています。着任して感じたこととしては、とにかく授業のスピードが速いです。それでも生徒は頑張って付いてきてくれます。

 

また、授業の教材を細かく準備しておけば、生徒はしっかり復習できます。コンピュータ操作などは、教員が細かく説明するよりも、生徒自身で操作手順のPDFを読みながら確認していく方が、個々の習熟度に合わせることができるので、教材作りが非常に大事であると感じています。

 

進学校の「情報」の授業では、共通テストに向けた学習と、情報活用能力の育成の2つをしっかりと両立していくことが大切であると感じています。多くの進学校では、文武両道を掲げて、勉強も頑張り、部活も頑張る生徒が多いと思います。

 

それと同じように、入試で「情報」を使う・使わないにかかわらず、共通テストに向けた学習も、問題解決能力やプレゼンテーション能力、プログラミング能力などの情報活用能力の育成も、両方とも大事にして頑張っていける生徒を育てていく必要があると感じています。

 

進学校の情報の授業では、多くの知識、技能を身に付けさせ、知っている、かつ使いこなせることを大事にしながら授業ができたら、と考えています。

 

神奈川県情報部会実践事例報告会2023オンライン オンデマンド発表より